ファンタスティック光皿 米子匡司 会場は、長堀橋にあるライブハウス地下一階。 バンド演奏があって転換にDJが入る、音楽ライブイベントの構造の中でのパフォーマンスで、FUTA9082というバンドの演奏があり、梅田哲也の前には、DJてにをは、という方がDJをされています。 DJのあいだに、彼は客席で準備をはじめました。会場は小さめのライブハウスで、そのうえ彼はステージを使わなかったので人との距離が近い。 準備を眺めていても、なにかがどっか新鮮に思えて、考えてみると、彼が一人でパフォーマンスをするのを見るのが久しぶりでした。ここのところ僕が見ていたものでは、Contact Gonzoや参加者とのワークショップだったり、テニスコーツ+梅田哲也の組み合わせが多かったから。 会場の照明を暗転して30分ほど、ほんのいくつかの要素が、シンプルな流れに乗って、なんというか、すっきりしていて面白いパフォーマンスでした。 イベント主催者の方が「子供にも説明無しに見せて面白がられると思える人たちを出演者に選んだ」というような事を言われていたけれど、ちょうどその選択を証明したような内容で、すっと準備して、すっと印象的な出来事を起こして、突然に終わった。できごとは一つ一つシンプルで、関係がはっきりとしていて、複雑でなかった。 観客のなかに、何が起こってもそのたびに「すごい!」と声にだして反応する初老の男性がいて、さながら感想のパフォーマンスのようで面白かった。梅田哲也と感想。電気が消えて「わぁ!」、ペンライトで影を写し出して「すごい!」。 吊られた椅子がスピーカーに当たり音が止まって(「すごい!」と感想が入って)パフォーマンスは突然終わりました。