かえる目 永田芳子 音楽を聴く時、タイトルや歌詞に示唆される場景をなんとなく浮かべている事が多い。 かえる目 「書架に消えた人」 を聞いていた。いつもなら図書館めいた場所が背景になっていたが、その日は気が付くと、キラキラするような緑の少し濃いような、そんな風景にすりかわっていた。どうも、ボーッとしているうちに「書架」を「初夏」に聞き違えていたらしい。発語の上ではどちらも「しょか」だからか。 いっそ、両方採用してはどうだろう。 「初夏の書架」 なにか、みずみずしい感じだ。早めに手を付けて100冊達成するつもりなのか。しかし、目当ての本は。 「書架の初夏」 間違いなくサライの特集だ。選者が誰であれ、池波正太郎は必ず入っていると思う。賭けてもいい。 手元の辞書にはあと3つ「しょか」があるが、キリがないのでよす。 かえる目の曲はそういった言葉の使い方が多々してあるので、うっかりするだけ、語彙の数だけ、歌が増える。